我孫子市で不動産の生前贈与を
考えている方へ
「元気なうちに、実家を子どもに渡しておいたほうがいいのでは」——我孫子市でも、こうしたご相談が増えています。ただ、不動産の生前贈与は、相続より高くつくことが珍しくありません。このページでは、贈与税の2つの方式、2024年の制度改正で変わった点、不動産だから余計にかかる税金、そして誰に相談すればよいのかを整理します。数字はすべて国税庁の資料で確認しています。
この記事の内容
まず、相談先が3つに分かれます
不動産の生前贈与は、3つの専門領域がまとめてかかってくるのが厄介な点です。「どこに相談すればいいか分からない」となるのは当然で、実際に分かれています。
| 決めること | 担当 |
|---|---|
| 贈与税・相続税でどちらが有利か、いくらかかるか | 税理士(または税務署) |
| 名義を変える手続き(登記) | 司法書士 |
| その不動産が今いくらか、売るならいくらか | 不動産会社 |
順番としては、先に「今いくらの不動産なのか」を把握してから税理士に相談するほうが話が早く進みます。金額が分からないままでは、税理士も有利不利を計算できません。当社の査定は無料ですので、その材料としてお使いいただけます。
贈与税の2つの方式(暦年課税と相続時精算課税)
贈与税の計算方法は2つあり、一定の要件に当たる場合に選べます。
| 暦年課税 | 相続時精算課税 | |
|---|---|---|
| 毎年の非課税枠 | 基礎控除110万円/年 | 基礎控除110万円/年(2024年から) |
| 大きな枠 | なし | 特別控除2,500万円(限度額。使った分は翌年以降減る) |
| 超えた分の税率 | 金額に応じた累進(速算表) | 一律20% |
| 使える人 | 誰でも | 原則60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫へ |
| 手続き | 特になし | 贈与を受けた翌年2月1日〜3月15日に「相続時精算課税選択届出書」を提出 |
出典:国税庁「No.4402 贈与税がかかる場合」「No.4103 相続時精算課税の選択」「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」(いずれも令和8年4月1日現在法令等)
2024年改正で変わった「持ち戻し」の期間
暦年課税で贈与した財産は、贈与した人が亡くなると、一定期間ぶんが相続財産に加算されます(生前贈与加算)。「持ち戻し」と呼ばれる仕組みです。
ここが2024年(令和6年)1月1日以後の贈与から変わりました。よく「3年から7年に延長」と説明されますが、いきなり7年になるわけではありません。亡くなった日によって、段階的に変わります。
| 亡くなった日 | 加算される期間 |
|---|---|
| 〜令和8年(2026年)12月31日 | 相続開始前3年以内 |
| 令和9年1月1日〜令和12年12月31日 | 令和6年1月1日から死亡の日までの間 |
| 令和13年(2031年)1月1日〜 | 相続開始前7年以内 |
出典:国税庁「No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)」(令和8年4月1日現在法令等)
なお、相続時精算課税を選んだ贈与については、この暦年課税の加算とは別の扱いになります。どちらが有利かは、贈与する財産の額・年齢・相続までの見込み期間で変わるため、税理士に具体的な数字で試算してもらうのが確実です。
不動産だから余計にかかるお金
見落とされやすいのがここです。同じ不動産を移すのに、贈与のほうが相続より登記のコストが高くなります。
| 名義を移す理由 | 登録免許税(土地の所有権移転) |
|---|---|
| 相続 | 不動産の価額の1,000分の4(0.4%) |
| 贈与 | 不動産の価額の1,000分の20(2%) |
出典:国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」。課税標準となる「不動産の価額」は、原則として固定資産課税台帳に登録された価格です。
5倍の差です。固定資産税評価額が1,000万円の土地なら、相続で4万円、贈与で20万円。建物があれば建物分も別にかかります。
贈与税だけを見て「110万円以内なら無税」と考えると、この登記コストと不動産取得税が抜け落ちます。不動産の生前贈与は、税金の総額で比べてください。
我孫子市で相談できる窓口
いきなり有料の相談に行く前に、無料で聞ける窓口があります。
| 我孫子市の不動産相談 | 完全予約制・無料・1組30分。原則毎月第2金曜日に市役所で開催(8月を除く)。相談員は千葉県宅地建物取引業協会 東葛支部 我孫子地区の会員。 売買・賃貸借・空き家の利活用が対象です |
|---|---|
| 税務署 | 贈与税・相続税の一般的な相談。具体的な有利不利の判断は税理士へ |
| 当社(無料査定) | 「その不動産が今いくらか」を把握する材料に。税理士に相談する前の準備としてお使いください |
出典:我孫子市「不動産相談(完全予約制)」
「贈与する」以外の選択肢
ご相談を受けていて多いのが、目的は「贈与」ではなかったというケースです。本当の目的が次のどれかなら、贈与より適した方法があります。
- 「子どもに迷惑をかけたくない」→ 遺言書を用意しておくほうが、費用も手間も少なく済むことがあります(→遺言書の種類と効力)
- 「空き家のまま持ち続けるのが不安」→ 贈与しても空き家は空き家です。売る・貸すの判断が先(→売る・貸す・保有の選び方)
- 「相続税がかかるか心配」→ まず基礎控除で課税されるかを確認したほうが早いです(→相続税はいくらから)
- 「認知症になる前に手を打ちたい」→ 贈与だけでなく、家族信託や成年後見も選択肢に入ります(→親が認知症になると実家は売れない?)
不動産を贈与するか、売るか、そのまま相続を待つか。「今いくらの不動産か」が分かると、この判断はぐっとしやすくなります。我孫子市の相場は我孫子市の不動産査定にまとめています。